江戸本所の貧乏長屋に住まうひとりの男。どこにでもいる浪人のようだが、身の丈六尺の大男はこの男に平伏する。どうやらただ者ではない。浪人は、かの天下人、織田信長の直系子孫・織田信弥、大男はなんと城を抜け出た将軍・徳川吉宗であった!ふたりは百六十年前の「織田徳川同盟」よろしく師弟関係を結び、江戸市中で悪人斬りに奔走していた。「このところ、江戸が変ですぜ」──ある日、信弥が告げられた。目つきが落ち着かない町人がうろうろしているというのだ。信弥と吉宗は何者かが香を焚き、嗅がせていることを突き止める。いったいだれが、何のために?そしてついに、想像もつかない黒幕を追い詰めるのであったが……。名実ともに最強の
子分は将軍様 因縁の血闘 (コスミック時代文庫)
✍ Scribed by 楠木誠一郎
- Book ID
- 110777007
- Publisher
- コスミック出版
- Year
- 2015
- Tongue
- Japanese
- Weight
- 185 KB
- Category
- Fiction
- ASIN
- B077D4MSS5
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✦ Synopsis
戦国時代、最強の協約と言われた「織田徳川同盟」。信長と家康は手を組んで天下統一へ邁進した。が、実はその百六十年後、江戸の町中でも同じ同盟が存在した。織田信弥と徳川吉宗──信長、家康の子孫であるふたりは紀州で知り合い、先祖に倣って師弟関係を結ぶ。信弥は浪人、吉宗は将軍となったが、江戸で再会した後もその間柄は変わらず、信弥の用心棒稼業に吉宗が手を貸しては、悪人退治に勤しんでいた。そんなある日、信弥にとって許し難き沙汰が起こる。同じ長屋に住み、日頃から昵懇にしている母子が拐かされたのだ。敵の狙いは分かっていた。己の命……。吉宗を伴う信弥は悲壮の決意を固める。天下無双、最強の剣が戦国の世からの因縁を断ち斬る、好評シリーズ第三弾!
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