ある日、裏店に住まう竹細工師・彦兵衛のもとに転がり込んできた息子の龍太。決まった職をもたず、親のすねをかじって遊び人を気取っているのだから、始末に負えない。ところがこの男、裏にはとんでもない秘密を抱えていた……。いまは隠居の身となっているものの、石喜藩のもと藩主、香月龍太郎敏光こそが、龍太の真の姿である。しかも、龍太の幼馴染みは、なにを隠そう現将軍の徳川吉宗。世を憂う吉宗により、龍太は『百目奉行』という役職を与えられ、市井の名もなき庶民を、裏側から助けるのであった……。特命をおびた香月龍太郎の、人情あふれる名裁き!大人気シリーズ第二弾!
殿さま奉行 香月龍太郎 想い月 (コスミック時代文庫)
✍ Scribed by 飯野笙子
- Book ID
- 110770385
- Publisher
- コスミック出版
- Year
- 2015
- Tongue
- Japanese
- Weight
- 226 KB
- Category
- Fiction
- ASIN
- B078M29WLB
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✦ Synopsis
悪徳家臣の陰謀により、大名の座を追われた石喜藩のもと藩主、香月龍太郎敏光。名君と評判であった藩主時代とはことなり、いまや江戸で『百目奉行』なる閑職を与えられ、吉原通いでうつつを抜かす、いわば『うつけ侍』であった。だがこの龍太郎、幼馴染みである八代将軍・徳川吉宗が、これぞと見込んだほどの男。うつけとは世を忍ぶ仮の姿で、その裏では、通常の奉行所では手が出せぬ巨悪を裁き、打ち捨てられた貧しい人々を救うといった、人知れぬ世直しをおこなっていたのだ。世慣れた町人のように人情味あふれ、武士の強さと誇りを胸に秘める快男児の活躍。大人気シリーズの第三弾!
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