日本の推理小説界の礎を築き上げたのが江戸川乱歩であるのは異論のないところであろう。実作者としては「二銭銅貨」に始まる綺羅星の如き作品群を著わし、数多くのエッセイや論文によって内外の作家と作品を紹介し、かつまた<宝石>誌の編集などを通して、多くの新人作家を発掘、育成した。その巨人の短編小説の粋を収めたのが本巻である。 デビュー間もない時期に発表された「ニ癈人」を筆頭に、ご存じ明智小五郎が初めて登場した記念すべき短編「D坂の殺人事件」から、戦後の名品「防空壕」に至る全十編を、初出誌の挿絵を付してお届けする。
D坂の殺人事件
✍ Scribed by 江戸川 乱歩
- Book ID
- 110786150
- Publisher
- 東京創元社
- Year
- 1987
- Tongue
- Japanese
- Weight
- 2 MB
- Category
- Fiction
- ISBN-13
- 9784488401023
- ASIN
- B007X8XBQW
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✦ Synopsis
純日本的な家屋における密室状況下の殺人事件を、心理的盲点を衝いて見事に解決してみせるのが、後にわが国を代表する名探偵といわれるようになった明智小五郎である。本書には、その「D坂の殺人事件」をはじめ、乱歩の短編における傑作を全10編を収録した。
《収録作品: Included Stories》
「二廃人」「D坂の殺人事件」「赤い部屋」「白昼夢」「毒草」「火星の運河」「お勢登場」「虫」「石榴」「防空壕」
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