《日本政治思想史研究》致力于寻找日本思想史自身的现代性资源,从而打破日本的近代化是由西方引起、日本的近代性思想也是西方影响的产物的通说。同时,在朱子学被视为封建腐朽的意识形态的日本学术界,丸山眞男的这种新鲜的视角无疑为审视朱子学提供了新的可能性。
日本政治思想史 1964
✍ Scribed by 丸山眞男
- Publisher
- 東京大学出版会
- Year
- 1998
- Tongue
- Japanese
- Leaves
- 372
- Series
- 丸山眞男講義録
- Category
- Library
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✦ Synopsis
本書は、1964年度に東京大学法学部で行われた「東洋政治思想史」講義のために丸山が準備した草稿をもとに編集されたテキストである。政治の背景にある日本人の精神構造の変遷と、そこに普遍的に横たわる深層を丹念に解き明かしていく。現在の日本社会にも通底する思想の淵源について、本書では古代から鎌倉時代までを分析して見せている。
丸山がまず指摘するのは、日本の政治システムを成立させるものとして古代に発生した「原型(プロトタイプ)」。具体的には、天皇の現人神化、血縁的集団の仮定、血統の正当化と時間の永続性認識、太陽神の崇拝による統合などである。このような特殊意識とも言える「原型」は、古代日本における中国との交流でもたらされた儒教的政治倫理(統治倫理)により、揺らぎ、変形しつつも「原型」としての独自性を保ち続ける。
この「原型」に揺さぶりをかけ、世界的(普遍的)価値観による国家や人間の制限という、全く新しい精神的次元を日本人にもたらしたのが、仏教である。だが、実際には奈良時代の仏教は呪術的存在として、国家に従属する道具として「原型」と癒着する。平安時代を進むと、仏教は貴族宗教として私化し、無常観、因果応報観、末法観といったペシミズムが蔓延することになる。この「聖なるものの内面化」が進むことが契機となって、鎌倉新仏教という宗教改革が始まる。親鸞、道元、日蓮らの鎌倉新仏教は、政治的支配から離れ、信仰の純粋化と人間存在への洞察を深めた。しかし、それも開祖から時がたつにつれて、「原型」との混合を余儀なくされていくのである。
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