深川不動尊裏手の松風長屋に住まう町娘の佳代が行方知れずになった。佳代は、父親をなくして母と妹三人暮らしの十二歳、薬研堀の医師・五十嵐祥庵の患者だった。祥庵はその評判と風貌から“藪髭先生”と綽名されるが、元は某藩の剣術指南役だった凄腕。体の弱い佳代の身を案じた藪髭は、その行方探しに乗り出すが、八丁堀同心・鎌谷厳重郎らの助けによって浮かび上がったのは、旗本の三男・馬場千士郎が佳代を拐かしたのではないかという疑惑だった。どうやら千士郎には女に対する異常な性癖があるらしい。町方も手が出せない旗本を相手に、藪髭はある策を弄して千士郎を誘き出した…。男と女の心の傷を、情けで癒し、剣で繕う長編官能時代小説。
やぶひげ祥庵 闇のひめごと (コスミック時代文庫)
✍ Scribed by 広山義慶
- Book ID
- 110772274
- Publisher
- コスミック出版
- Year
- 2009
- Tongue
- Japanese
- Weight
- 225 KB
- Category
- Fiction
- ASIN
- B07C9DSY7B
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✦ Synopsis
夏も近い漆黒の闇夜。薬研堀の医師・祥庵が永代橋の上で出会った若い女。女は深川富岡の雨具屋の一人娘で、所要の帰りの夜道にうっかり転んで足を挫いてしまったという。一人で歩けそうもない女の身を案じた祥庵は、往診の送り人に付いてくれていた深川八幡・上総屋の手代・弥吉に女を託し、家まで送らせることにした。だが、それを最後に弥吉は失踪。折しも江戸の街は、若い男を狙うお狐様騒動の真っ最中で、弥吉の行方知れずは、お狐様のかどわかしだと大騒ぎになってしまった。祥庵は、女の顔を手がかりに事の真相を探るべく動きだす。だが調べが進むうち、弥吉が女を食いものにする極悪人だったことが明らかに……。好評シリーズ第三弾。
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