お江戸八百八町に、淫らな噂が乱れ飛んでいた。市中に比丘尼御殿なるものがあり、主の尼御前が家来に見目よい男を攫ってこさせ、精を吸い尽くしたあげくに捨てさせる、というのだ。だが、いかに調べても、尼御前の正体も屋敷も判然としないのである。大岡越前守を悩ます怪事究明に乗り出した、もと歌舞伎役者の文七は、事件の背後にただならぬものを直感した……。
お役者文七捕物暦 謎の紅蝙蝠
✍ Scribed by Seishi Yokomizo
- Publisher
- 徳間書店
- Year
- 2003
- Tongue
- Japanese
- Weight
- 109 KB
- Series
- お役者文七捕物暦 Ⅳ
- Edition
- Kindle
- Category
- Fiction
- ASIN
- B075CGLJQK
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✦ Synopsis
お江戸の歌舞伎に水もしたたる若役者が登場した。その男・中村菊之助の左腕には紅蝙蝠の彫物があった――。折しも大岡越前守の許に重大情報がもたらされた。十七年前の御金蔵破りの下手人が今にして判明した由。一味は左腕に紅蝙蝠を彫り、しかも江戸のどこかに三千両がいまだ埋められているというのだ。菊之助と賊の繋がりは、そして埋蔵金はいずこに? 名探偵・文七が始動した!
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